ペットの歯周病は、年齢やライフステージによってリスクが大きく異なることをご存じでしょうか？人間と同じく、ペットも成長過程において体の状態が変わり、それに応じて口腔内の環境も変化していきます。今回は、子犬・成犬・シニア犬（猫の場合も同様）それぞれのライフステージにおける歯周病リスクと、それに応じたケアのポイントを詳しく解説していきます。
子犬・子猫期の歯周病リスク
子犬や子猫の時期は、乳歯から永久歯への生え変わりが行われる重要な期間です。この時期は歯周病リスクは比較的低いものの、乳歯遺残や不正咬合が発生すると、歯垢が溜まりやすくなり、早期に歯周病を発症するケースも見られます。子犬・子猫期から口腔ケアに慣れさせることが、将来の予防に大きく役立ちます。
成犬・成猫期の歯周病リスク
成犬・成猫になると、食生活や生活環境が安定する一方で、歯周病のリスクは一気に高まります。3歳以上の犬猫の約8割が歯周病の兆候を示していると言われており、ここからが本格的な口腔ケアの勝負所です。定期的な歯科検診、歯磨き、デンタルガムなどを取り入れ、歯垢や歯石の蓄積を防ぐことが不可欠です。
シニア犬・シニア猫期の歯周病リスク
シニア期に入ると、免疫力の低下とともに、歯周病はさらに悪化しやすくなります。歯が抜けたり、歯周ポケットが深くなるなどの深刻な症状が出ることも多く、全身疾患（心疾患、腎疾患など）に波及するリスクも高まります。シニア期は、歯科治療だけでなく、歯ぐきのマッサージややわらかいフードへの切り替えなど、より丁寧なケアが必要になります。
まとめ
ペットの歯周病は、ライフステージごとにリスクと対策が異なります。子犬・子猫期は口腔ケア習慣を作り、成犬・成猫期は本格的な予防と管理、そしてシニア期は悪化防止と快適な生活を重視することが大切です。愛するペットの健康を守るために、今いるライフステージに応じた適切なケアを意識していきましょう。
