麻酔を使わない歯石除去のメリットとデメリット

ペットの歯石除去といえば、全身麻酔下で行うのが一般的ですが、近年は麻酔を使わない歯石除去も注目されています。「麻酔は心配だけど、口腔ケアはしっかりしたい」という飼い主さんにとって気になる選択肢のひとつです。今回は、麻酔を使わない歯石除去のメリットとデメリットについて詳しくご紹介します。

麻酔なし歯石除去とは?

麻酔をかけず、ペットが覚醒した状態でスケーラーなどを使って歯石を除去する方法です。トリミングサロンや一部の動物病院で提供されることがあります。

メリット

  • 麻酔リスクがない:高齢や持病のあるペットでも比較的安全に施術できます。
  • 費用が安い:麻酔費用がかからないため、低コストで済むのが魅力です。
  • 短時間で終わる:施術時間は一般的に30分程度と短め。

デメリット

  • 歯石除去は表面のみ:歯の表面(見える部分)だけの除去で、歯周ポケット内の汚れまでは届きません。
  • 動きの制御が必要:ペットが動くとケガのリスクがあるため、暴れる子には不向き。
  • 再付着が早い:ポリッシング(研磨)を行わない場合、再び歯石が付きやすい傾向に。
  • 根本治療にはならない:歯周病の進行がある場合は、麻酔下での徹底治療が必要です。

どんな場合に向いている?

健康診断代わり:大きな異常がないか定期的に見てもらいたい時。
麻酔リスクが高い子:麻酔が心配で、簡易的なケアを希望する場合。

注意点

  • 麻酔なしでの歯石除去は見た目の改善がメイン。根本的な治療や予防には限界があります。
  • 動物病院で実施する場合、獣医師の診断を受けて安全性を確認することが重要です。

まとめ

麻酔なしの歯石除去は、手軽さと低リスクが魅力ですが、根本的な歯周病治療には不十分なことが多いです。口腔ケアの一環として取り入れる場合も、定期的な検診とブラッシングの継続が大切です。ペットの状態に合わせて、適切なケア方法を選びましょう。

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