ペットの口腔トラブルの中で多いのが歯周病と口内炎ですが、これらが同時に発症するケースも珍しくありません。口の中が赤く腫れていたり、痛がる様子があるとき、どちらの症状なのか見分けることが大切です。今回は、歯周病と口内炎の見分け方と、適切な対応法を詳しくご紹介します。
歯周病と口内炎の違い
- 歯周病:歯垢や歯石の蓄積が原因で起こり、歯茎の腫れ・出血・口臭が主な症状です。
- 口内炎:ウイルス感染や免疫異常が原因で、頬の内側、舌、上あごなどの粘膜に赤みや潰瘍が現れます。
同時発症のサイン
次のような症状が見られる場合、両方が同時に進行している可能性があります。
- 歯茎が腫れているだけでなく、口の粘膜全体に炎症がある
- 口臭が強い上に、口内が赤くただれている
- 痛みで食欲不振が続いている
- ヨダレに血が混じる
見分けるコツ
- 腫れている場所を確認:歯の周りだけなら歯周病、口の奥や舌など広範囲なら口内炎も疑いましょう。
- 症状の経過:歯磨きをサボって発症したなら歯周病が濃厚、急に広がる場合は口内炎の可能性があります。
- 併発を疑う:両方の症状があるなら、獣医師の診断が必須です。
対応法
- 口腔内を清潔に保つ:歯周病対策として、無理のない範囲で歯磨きやマウススプレーを使います。
- 刺激物は避ける:口内炎がある場合は、冷たい水や柔らかいフードを与え、刺激を最小限に抑えます。
- 動物病院を受診:抗生剤や消炎剤が必要になるケースが多いため、早めの受診が重要です。
まとめ
歯周病と口内炎は、単独でもつらい症状ですが、同時発症するとさらに深刻化する恐れがあります。ペットの様子に少しでも異変を感じたら、早めに獣医師の診断を受け、適切なケアを心がけましょう。普段からの歯磨きと口腔チェックも、予防の第一歩です。